戸建て不動産売却の流れと注意点

「子供が生まれて家が手狭になった」

「転勤することが決まった」

「実家の両親も住まないので家を売りたい」

何らかの理由で、戸建ての不動産を売却したい場合があります。そのようなとき、どのような手続きを行うのでしょうか。

当記事では、戸建て不動産の売却の流れと注意点についてまとめました。戸建てを売却したいと検討している方は、参考にしてください。

戸建て不動産売却の流れ

戸建て不動産を売却する流れは、以下のようになります。

  1. 不動産屋へ売却の相談
  2. 物件の調査
  3. 査定
  4. 売却活動
  5. 売買契約
  6. 決済・引渡しの準備
  7. 引渡し

1.不動産屋へ売却の相談

不動産を売却する際は、不動産屋へ相談するとスムーズに売却することができます。不動産屋は、戸建てを含む物件の取り扱いのプロなので、今後の流れや手続きなども丁寧に教えてくれます。売主(自分)がどのタイミングで売りたいのか、どれくらいの金額になるのかなど、知りたい情報を細かく教えてくれます。戸建て不動産の売却を検討している場合、まずは不動産屋へ相談してみましょう。

2.物件の調査

売却の相談が終わったら、売却しようとしている物件はどのような特徴があるのかを調査する必要があります。具体的な調査内容は、物件の所有権、建築基準法などに違反していないかの確認、水道や電気の管理会社などの事項を確認します。物件を売却するということは、所有者が変わるので、現在の所有者は誰なのかを明確にしなければなりません。また、違法な施工によって建造された建物でないかも確認する必要があります。ガスや電気がどこの会社で管理されているのかも明確にすることで、買主が安心して買うことができるので重要です。

3.査定

物件の調査が終わったら、次は査定を行います。まず、過去の蓄積されたデータや資料を基に大体の査定金額を出します。次に、現地に行って物件を直接内覧して査定を行います。直接内覧して査定を行うのは労力と時間がかかるため、大体の査定金額を知りたい場合は過去の蓄積されたデータや資料から査定金額を知ることも可能です。

しかしその場合、内覧して査定をするよりも適正な金額ではないので、本格的に売却を検討している場合は内覧査定を行う必要があります。

4.売却活動

査定が終われば、あとは不動産屋の売却活動が始まります。さまざまな販売方法で、顧客に対して物件を宣伝します。売主がやることは、買主が見つかるまで進捗状況のやり取りをするくらいです。買主が現地を内覧し物件の説明を受け、納得すれば契約に進みます。

5.売買契約

不動産屋の売却活動によって、買主が見つかり物件を買いたいとなれば、売買契約を結びます。売買契約とは、売主と買主との間で納得した条件のもと物件を売買するための「契約」を結ぶことです。購入価格、支払い条件、支払日の期日など、重要な事項が説明されるため、とても大事な契約となっています。契約書にサインをすると、売主と買主の双方が納得したうえで取引がされることになるため、しっかりと確認する必要があります。

6.決済・引渡しの準備

売買契約を結んだら、買主の決済と同時に引渡しの準備作業に移ります。売却した戸建てが、ローンなど残っている場合は完済しなければいけません。また、売却した戸建ての登記名義人の変更と、抵当権が設定されている場合は抹消の手続きも行う必要があります。これらの手続きは、売主が行う必要があります。費用も売主持ちとなるため、注意しましょう。

室内や外観の清掃・修繕も行う必要があります。業者に頼むという方法もありますが、費用は全て売主負担となります。

7.引渡し

ここまで準備ができたら、最後は引渡しです。売主と買主が顔を合わせることはあまりありませんが、引渡しの報告をしてくれるお店も多くあります。不動産屋を選ぶときは、アフターケアまでしっかりと行ってくれる不動産屋を選ぶようにすると、安心して手続きを進めることができます。

戸建て不動産売却のメリット

戸建て不動産を売却するメリットはどのようなものがあるのでしょうか。具体的なメリットは、以下のようなものがあります。

  • 売却費用でローンが返済できる
  • 手元に資金が残る
  • 維持費がかからない

戸建て不動産を売却することで、ローンを返済することができます。戸建て住宅を購入したローンがある場合、売却益で返済するのは有効な方法です。また、ローンが無ければ手元に資金が残ります。このように、戸建て不動産を売却することで資金を回すことが可能です。

売却することで、維持費がかからなくなるというメリットもあります。戸建て不動産は、所有しているだけで税金や維持費がかかるため、負担となっている場合が多いです。しかし、売却してしまえばそのような負担を減らすことができます。

戸建て不動産売却のデメリット

では、逆に戸建て不動産を売却することによるデメリットはあるのでしょうか。売却によるデメリットは以下のようなものが挙げられます。

  • 売却利益が発生すると課税対象となる
  • 仲介手数料がかかる

売却利益が発生すると、課税対象となり税金を支払う義務が発生します。不動産は決して安い物ではありません。そのため、高い金額で売却され税金の納付を命じられる可能性もあります。不動産を売却した際の利益は「譲渡所得」として扱われるため、課税の対象となることも覚えておきましょう。

また、不動産屋を仲介することで「仲介手数料」も発生します。この手数料は店舗によって異なるため、費用を抑えたい場合はなるべく仲介手数料の安い不動産屋に依頼するようにしましょう。

戸建て不動産売却の注意点

戸建て不動産売却をする際の注意点は、「諸経費がかかる」という点です。以下のような諸経費がかかるため、参考にしてください。

  • 仲介手数料
  • 測量作業の費用
  • 家具等の処分費用
  • 解体費用
  • 引っ越し費用

仲介手数料

仲介手数料とは、売主と買主の間に不動産屋が入り販売することで、手間賃として支払う料金のことです。不動産屋の店舗によって金額が異なるため、費用を抑えたい場合は仲介手数料の安い不動産屋へ依頼しするようにしましょう。

測量作業の費用

物件の査定をする際に、正確な土地面積を算出する必要があります。その際に、測量作業が行われるため費用がかかるのです。土地の面積は隣の家との境をはっきりさせるためにも重要な作業なので、必ず行わなければいけません。

家具等の処分費用

売却に出す際には、室内の荷物を全て撤去しなければいけません。その際に業者へ依頼して荷物を処分すると費用が発生します。業者は荷物が多ければ多いほど料金が高くなっていくので注意しましょう。

引っ越し費用

引っ越す際もお金がかかります。自分で荷物を運ぶのであれば安く引っ越すことができますが、業者へ依頼する場合は料金が発生するため気を付けましょう。引っ越す前に、何社か見積もりを取っておくのがおすすめです。

まとめ

人生で家を売却することはそこまで多くないでしょう。しかし、何らかの理由で戸建て不動産を売却することがあるかもしれません。転勤、子供が生まれた、実家の家族が住まなくなったなど、人それぞれ事情はさまざまあります。戸建て不動産売却を検討している場合、まずは不動産の取り扱いのプロである不動産屋へ相談をしてみましょう。面倒な手続きも丁寧に進めてくれるので、売却経験が無い人にはおすすめの方法です。

売却する際に注意しなければいけないことは、「諸経費がかかる」ということです。不動産屋を利用すれば仲介手数料がかかり、その他にも引っ越し費用や測量費用など、諸々の経費がかかってきます。売却するからといって、収入だけではなく出費もあるということを覚えておく必要があります。

これから戸建て不動産の売却を検討している方は、当記事を参考にしてください。